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Memory of Night 2
第2章 秘密のアルバイト
ハプニングバー『ローズ』は、会員制である。賑わう商店街から一本奥の道に入ったところに、薔薇をモチーフにした小さな看板がある。そこの地下に、ひっそりとあった。
ハプニングバーとは、様々な性的嗜好を持つ客達が集まるバーである。ローズにも、嗜好は愚か年齢や職種もまったく違う男女が集まり、普段なかなか表に出せない欲求を解放して楽しんでいる。
そしてローズでは、毎週のようにイベントが催される。本日のイベントは、プロの緊縛師を招いての緊縛ショーだった。
バーの奥にはステージがあり、そこには着物を身に纏った美女が縄で縛られていた。縛っているのは初老の男だ。
裾をたくしあげられ、太ももまで露にされたまま、胸や股にまで縄が食い込んでいる。濡れた声と苦悶の表情を見せる美女。額に汗で髪が張り付いている様子がとても扇情的だった。
やがてその身体が吊り上げられ、ショーもクライマックスに差しかかりつつある頃。
「ーードリンクはいかがですか? 当店オリジナルのカクテルをサービスしております」
「ん? ……ああ、一杯頂こうかな」