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Memory of Night 2
第36章 洞穴

 最近顔色が悪い日もあり心配していたが、杞憂だったらしい。
 考えてみればポールダンスであれだけ踊れるのだから、体幹や筋力も一般的な女性より遥かに上だろう。煙草や酒を愛好していて普段から不摂生な生活をしていそうなのに、化け物じみた体力には軽く引きそうだ。
 アメリアも、いつもより口数は減り息を弾ませてはいるが、ザクザクと登り続けている。日本舞踊で鍛えているのだろうか。

(マジでついてこなくて平気だったかも)

 女性だけで夜の山に行き何かあったらと思い無理矢理ついてきたものの、必要なかったかもしれない。

「……それ、重くねーの? 持とうか?」

 今さらかなと思いつつ声をかけたが、春加に一蹴された。

「ふざけんな、片手塞がるだろ! 躓いた時ちゃんと地面につけるよう、両手は空けとけ!」
「……はいはい」

 気を利かせたつもりが、逆に怒鳴られてしまうとは。
 後ろでアメリアも言った。

「今日ハ、宵ハ、princessダカラネ!」
「プリンセスって……」

 さすがに女性二人にお姫様扱いされるのは心外だったが、気が立った春加に逆らえる雰囲気ではなかった。
 宵は反抗せずに、おとなしく山道を登ることに専念した。
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