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Memory of Night 2
第43章 受験の女神様

 亮が病室を出ていって、三十分ほどで千鶴が戻ってきた。
 顔色はさらに悪くなっているが、一応無事ではあるらしい。

「おかえり。あれ、マスターは?」
「帰ったよ」
「え、あんたのこと置いて?」

 いい流れだった気がするのに、結局二人の関係はどうなったのだろうか。進展はあったのか、それとも特に変わらないのだろうか。
 千鶴は宵のベッド脇に立ち、ぎろりと睨んできた。

「おまえ、亮に余計なこと言ったろ?」
「……なんか言われた?」
「なんであたしのことクビにしないのか聞かれたって」
「あー……そっちの話? 言った、かも?」

 宵はそっと千鶴から視線を逸らした。もちろん、クビになってほしくて言ったわけじゃない。亮に、自分の気持ちを認めてほしかったから。

「まさか、本当にクビになったわけじゃないよな……」

 それはそれでだいぶやらかしてしまったことになる。
 千鶴は何も答えず、一枚の色紙を差し出してきた。

「……?」
「亮が持ってきたんだよ。お店のみんなからの寄せ書き。見舞いにはなかなか連れて来れないけど、みんな心配してくれてるからメッセージ書いてもらって届けることにしたって」
「え、こんなことまでしてくれんの?」
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