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玉蘭花の香り
第3章 追い掛けて…
翌日からは、夜になるとロンはLINEか LINE電話で、
毎日のように連絡をしてきていた。

大抵は、他愛のないことで、
時には食べたご飯のことや、
美しい花の画像を送ってきてくれたりした。
以前は、婚約、結婚と聞いていたから遠慮していたのかもしれない。


辛かったことについては何も訊かず、
私を喜ばせようということばかりをあれこれ送ってきてくれたり、
声を聴きたいと言っては電話をくれる感じだったのが、
自分にとっては心の負担にもならず、
少しずつ明るさを取り戻していくことが出来た。


コミュニケーションをもっと取れるようにと、
私は本格的に中国語を習い始めた。

英語は不自由なく話せる。
中国語も、これまでも旅行程度で困らない程度は話せたけど、
きちんとした話が出来るようになりたいと思ったからだ。


また、台湾旅行で食事をご一緒した台北の日本人学校のことを思い出して、
そこで仕事が出来ないかと思い、
伯父経由で問い合わせをして貰うことにした。


そして…
この前、私に会いにきてくれたように、
ロンに会いに行きたいと思った。


診断書を出すことで、1学期は丸々休むことになっていたので、
6月に入ってから、飛行機とホテルだけ押さえて、
短い台北旅行に行くことにした。


両親も弟も心配はしていたが、
外に出る気持ちになったことをむしろ好意的に受け取ってくれていた。


出発前夜、ロンとLINE電話で話しをした時は、
敢えて、台北に行くことは伝えなかった。

突然、行って会えたら縁がある。
会えなかったら…仕方ない。
そう思っていた。


松山空港に着くと、
前回とは違い、凶悪なほどの暑さと湿度で、
目眩がするほどだった。


タクシーに乗ってひとまずホテルにチェックインした。

オークラは嫌な思い出が出来てしまったので、
今回は古き良き時代を醸し出している圓山大飯店に泊まることにした。

早朝に広いベランダに出ると、
深い緑の中、鳥の囀りが聴こえるのが心が和むから良いと思った。

まあ、こんなに暑い時期に鳥が啼いているかは判らないとも考えていた。



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