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玉蘭花の香り
第6章 認めて欲しい

帰国すると、両親が私に会いに来ると連絡をして来た。
ロンのことを訊きたいのだろう。
何しろ、男を見る目も友達を見る目もなく、
痛い目にあったので、
心配しているのは痛い程判っていた。
都内の弁護士事務所に勤務する弟も話をしたいと言っていた。
ロンにその話をすると、
自分も立ち会うと言って聞かなかった。
そして、ロンのお父様とお兄様とお祖父様まで来るということになった。
両親にそのことを伝えると、
良い機会なので会いたいとなり、
土曜日に席を設けることになった。
せっかくなので、東京らしい処にしてはどうかと思い、
東京タワーが良く見える懐石料理を頂けるお店を予約した。
土曜日の午後に、絽の訪問着を着て羽田にお迎えに行くと、
男性ばかりの4人がにこやかに出て来た。
「とても美しい!」と口々に言う4人も仕立ての良いスーツを着ていて、特にお祖父様はマオカラーのスーツ姿がダンディだった。
先にチェックインする為にホテルに案内した。
私の両親も同じホテルに宿泊するので、
先にホテルで顔合わせがてらアフタヌーンティーをしてはどうかと思い、
個室を予約していた。
「これ、お見合いっていうのかな?」と、
ロンが呑気な顔で笑った。
「んー。
両家の顔合わせ?
それとも、公開プロポーズかな?」と、
私は少し緊張した顔で言った。
「ねえ、ロン。
皆さまに、私が婚約して結婚式までしてから破綻したこと、
ご説明してなかったけど?」と、心配になって言うと、
「父には言ってあるよ。
兄はそんなこと、気にしないと思うよ。
おじいちゃんはどうかな?
大丈夫じゃないかな?」と言って、手をギュッと握った。
「父は無口で頑固だから…大丈夫かしら?」と言うと、
「美香さんのご両親に気に入って貰えるといいな」と笑った。
ロンのことを訊きたいのだろう。
何しろ、男を見る目も友達を見る目もなく、
痛い目にあったので、
心配しているのは痛い程判っていた。
都内の弁護士事務所に勤務する弟も話をしたいと言っていた。
ロンにその話をすると、
自分も立ち会うと言って聞かなかった。
そして、ロンのお父様とお兄様とお祖父様まで来るということになった。
両親にそのことを伝えると、
良い機会なので会いたいとなり、
土曜日に席を設けることになった。
せっかくなので、東京らしい処にしてはどうかと思い、
東京タワーが良く見える懐石料理を頂けるお店を予約した。
土曜日の午後に、絽の訪問着を着て羽田にお迎えに行くと、
男性ばかりの4人がにこやかに出て来た。
「とても美しい!」と口々に言う4人も仕立ての良いスーツを着ていて、特にお祖父様はマオカラーのスーツ姿がダンディだった。
先にチェックインする為にホテルに案内した。
私の両親も同じホテルに宿泊するので、
先にホテルで顔合わせがてらアフタヌーンティーをしてはどうかと思い、
個室を予約していた。
「これ、お見合いっていうのかな?」と、
ロンが呑気な顔で笑った。
「んー。
両家の顔合わせ?
それとも、公開プロポーズかな?」と、
私は少し緊張した顔で言った。
「ねえ、ロン。
皆さまに、私が婚約して結婚式までしてから破綻したこと、
ご説明してなかったけど?」と、心配になって言うと、
「父には言ってあるよ。
兄はそんなこと、気にしないと思うよ。
おじいちゃんはどうかな?
大丈夫じゃないかな?」と言って、手をギュッと握った。
「父は無口で頑固だから…大丈夫かしら?」と言うと、
「美香さんのご両親に気に入って貰えるといいな」と笑った。

