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玉蘭花の香り
第8章 もう一つの災い

優子さんは、日本に帰国した後も、
私に対する攻撃をしている…と、
弟から連絡があった。
台湾旅行で私がロンと性的な関係を持ち、
それを隠して駿と離婚したと騒いでいるらしい。
ゴシップを扱う見るに耐えないような週刊誌などの一部で記事にもなってると言った。
私のことはともかく、
ロンのことを悪く言うのが我慢ならなかった。
駿に何か吹き込んで更に仕掛けて来るかもしれないということも気になった。
ロンは、
「直接、美香さんに何かして来ない限りは、
放っておこう。
僕のことは良いよ」と言うので、
悔しい思いをしながら、目を瞑った。
ただ、弟からの続報によると、
その後、不思議と優子さんの動きがピタッと止まり、
三流マスコミも全く動かなくなったそうだ。
「ロンの一族が、圧力掛けてくれたんじゃないの?」と、弟は呑気な声で言った。
「それくらい、普通にやりそうだもんな」
そんなことがあって、
バタバタしてるうちに新学期が始まった。
新築のマンションに引っ越ししたが、
朝晩、ロンが車で送り迎えをしてくれることになった。
「ほら、万が一、あの女の人とかが襲ってくるとも限らないから」と言うので、仕方なくそれを受け入れた。
目立たない車だからといっても磨き上げたドイツ車なので、
目立つことこの上なかった。
「バイクの2人乗りでも良いけど、
万が一事故にあったりするといけないからね」と言うので、
仕方がないと思った。
ロンが仕事で居ない時は、お父様かお祖父様の車になる日もあり、
その場合は運転手付きの更に大きな車なので、
本当に恥ずかしくて、いつもより早く出勤していた。
自分では運転も出来ないけど、
これは本当に何とかしたいと真剣に考えてしまった。
恩師はいつも早い出勤なので、
その様子をいち早く見ていた。
「あの車、どうしたんだ?」と言われて、
「あの…夏に入籍したんですが、心配性で送り迎えされてて」と説明した。
ロンの一族の名前を出すと、
目を丸めて驚いて、
「確かに誘拐されるかもと思うくらいの家だからな」と言った。
在留日本人でも知ってる家なのかと、そちらに驚いていると、
「台湾人なら勿論、誰もが知ってる名家だよ。
結婚式の時は、新聞やテレビにも出るよ」と言われて、
更に驚いてしまった。
私に対する攻撃をしている…と、
弟から連絡があった。
台湾旅行で私がロンと性的な関係を持ち、
それを隠して駿と離婚したと騒いでいるらしい。
ゴシップを扱う見るに耐えないような週刊誌などの一部で記事にもなってると言った。
私のことはともかく、
ロンのことを悪く言うのが我慢ならなかった。
駿に何か吹き込んで更に仕掛けて来るかもしれないということも気になった。
ロンは、
「直接、美香さんに何かして来ない限りは、
放っておこう。
僕のことは良いよ」と言うので、
悔しい思いをしながら、目を瞑った。
ただ、弟からの続報によると、
その後、不思議と優子さんの動きがピタッと止まり、
三流マスコミも全く動かなくなったそうだ。
「ロンの一族が、圧力掛けてくれたんじゃないの?」と、弟は呑気な声で言った。
「それくらい、普通にやりそうだもんな」
そんなことがあって、
バタバタしてるうちに新学期が始まった。
新築のマンションに引っ越ししたが、
朝晩、ロンが車で送り迎えをしてくれることになった。
「ほら、万が一、あの女の人とかが襲ってくるとも限らないから」と言うので、仕方なくそれを受け入れた。
目立たない車だからといっても磨き上げたドイツ車なので、
目立つことこの上なかった。
「バイクの2人乗りでも良いけど、
万が一事故にあったりするといけないからね」と言うので、
仕方がないと思った。
ロンが仕事で居ない時は、お父様かお祖父様の車になる日もあり、
その場合は運転手付きの更に大きな車なので、
本当に恥ずかしくて、いつもより早く出勤していた。
自分では運転も出来ないけど、
これは本当に何とかしたいと真剣に考えてしまった。
恩師はいつも早い出勤なので、
その様子をいち早く見ていた。
「あの車、どうしたんだ?」と言われて、
「あの…夏に入籍したんですが、心配性で送り迎えされてて」と説明した。
ロンの一族の名前を出すと、
目を丸めて驚いて、
「確かに誘拐されるかもと思うくらいの家だからな」と言った。
在留日本人でも知ってる家なのかと、そちらに驚いていると、
「台湾人なら勿論、誰もが知ってる名家だよ。
結婚式の時は、新聞やテレビにも出るよ」と言われて、
更に驚いてしまった。

