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玉蘭花の香り
第11章 芽吹き
ロンと今後の仕事のことを話し合わないといけなかったが、
私はまだ、自分の中で結論が出せていなかった。


教職自体は、やりがいもあり、
続けていきたい気持ちがあった。

専業主婦になるということは、
特に台湾にいると、なんとなく負い目のようなものを感じていた。

料理も、外食文化で取り立ててするわけでもなく、
家事もロンはあれこれ手伝ってくれる。

何も役に立たないように思えてしまう。


迷いながら、そんなことをロンに言ってみた。


すると、ロンは笑いながら言った。


「何も役に立たないって?
メイは居てくれるだけで、僕を幸せな気持ちにしてくれてるよ?
それに、学校の仕事の後、
店に来て仕事してくれてるじゃない?
2つも仕事してて、忙しすぎないかと心配してるよ」


「えっ?
でも、お店に行っても、
ただ、居るだけよ?
お茶を淹れたり、お客様とお話しするくらいよ?」


「だって、それでマネージメント出来てるでしょ?
メイが率先して、掃除とかを…
しかもトイレ掃除までもしてるのを見て、
スタッフ達は、もっと自分達でやらなきゃと思ってくれるようになったし、
たくさんアイディアを出してくれることで、売り上げも伸びてるし、
遅い時間の会食にも付き合ってくれてるし、
僕や父の顧客も、メイに会うの、楽しみにしてるし」


「そうなの…かな?」


「そうだよ?
学校の先生は、子供達の成長を助けたり、
物を教える尊い仕事だと思うけど、
店だって、僕達の子供だと思ったら、
店とそのスタッフを育てて成長を助けるのも、
尊い仕事だと思うよ。
それに…本当の意味で僕達の子供が産まれるわけだから、
その子供を育てるのも、何より大切な仕事だよ。
だから…メイが嫌じゃないなら、
その仕事に専念して欲しいな?
勿論、僕のことにも専念して欲しいけどね」と、
私を抱き締めてキスしながら言った。

「ロン、ありがとう。
「3月末で退職するって、お話しするね」と言ってキスを返した。


そして、実家に電話で妊娠の報告をして、
仕事を辞める話を伝えると、
伯父には父から話をするからと言われた。
改めて伯父にはご挨拶しなさいとのことだった。

また、翌日、恩師と校長先生にその話をすると、
喜びながら、
「あの一族の花嫁だからな。そうなると思ったよ」と言われた。
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