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玉蘭花の香り
第11章 芽吹き

台湾と日本…どちらで出産するかという問題については、
結論が出せないままでいた。
「日本で出産したら?」とロンは言ってくれていた。
私もその方が安心ではあったけど、
そうするとそのまま、赤ちゃんが飛行機に乗れる月齢になるまでずっと日本に居ることになって、
ロンと別居になってしまうことが寂しくて耐えられないと思っていた。
そんな時、ロンのお父様とお祖父様が面白い提案をしてくれた。
「日本に新規の店舗を立ち上げたらどうかな?
ロンを責任者にして、
それで軌道に乗るまで、日本に滞在する。
出産は日本の病院でした方が美香さんも安心じゃないかな?」
「私も日本との貿易の仕事を拡大させたいから、
そちらの仕事は美香さんにも手伝って貰えば良いんじゃない?
ほら、美香さんのお祖父さんの会社とお取り引きすれば一石二鳥じゃないかな?」
ロンと顔を見合わせてしまう。
「家は都内に美香さんのマンションがあるんでしょ?
別に借りても良いし、2人でちょっと考えてみて?」
考えるまでもなく、
とても有難い申し出だった。
私は涙ぐみながら、
お2人にお礼を言うと、
「いや。
日本に行く口実も出来るしね」とお祖父様はウィンクをする。
というわけで、里帰り出産の為、
ロンと長期間、日本で過ごすことが決まり、
引越しの準備をすることになった。
とはいえ、基本的に必要なものは現地調達すれば良いということで、
準備はあっという間に終わった。
ロンは都内での出店先をリサーチする仕事が増えて、
忙しそうだったけど、楽しそうでもあった。
結論が出せないままでいた。
「日本で出産したら?」とロンは言ってくれていた。
私もその方が安心ではあったけど、
そうするとそのまま、赤ちゃんが飛行機に乗れる月齢になるまでずっと日本に居ることになって、
ロンと別居になってしまうことが寂しくて耐えられないと思っていた。
そんな時、ロンのお父様とお祖父様が面白い提案をしてくれた。
「日本に新規の店舗を立ち上げたらどうかな?
ロンを責任者にして、
それで軌道に乗るまで、日本に滞在する。
出産は日本の病院でした方が美香さんも安心じゃないかな?」
「私も日本との貿易の仕事を拡大させたいから、
そちらの仕事は美香さんにも手伝って貰えば良いんじゃない?
ほら、美香さんのお祖父さんの会社とお取り引きすれば一石二鳥じゃないかな?」
ロンと顔を見合わせてしまう。
「家は都内に美香さんのマンションがあるんでしょ?
別に借りても良いし、2人でちょっと考えてみて?」
考えるまでもなく、
とても有難い申し出だった。
私は涙ぐみながら、
お2人にお礼を言うと、
「いや。
日本に行く口実も出来るしね」とお祖父様はウィンクをする。
というわけで、里帰り出産の為、
ロンと長期間、日本で過ごすことが決まり、
引越しの準備をすることになった。
とはいえ、基本的に必要なものは現地調達すれば良いということで、
準備はあっという間に終わった。
ロンは都内での出店先をリサーチする仕事が増えて、
忙しそうだったけど、楽しそうでもあった。

