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玉蘭花の香り
第12章 里帰り
東京に戻って、ひとまず私のマンションで暮らすことになった。

そのままにしていたので、軽く掃除をして空気の入れ替えをするとさっぱりした。

寝室のベッドの隣に、同じメーカーの同じセミダブルのベッドを置いた。
赤ちゃんが産まれると私が夜中に起きることもあるから、
その方がロンが休めるかなと考えたからだった。

ホテルのように、間にサイドテーブルを置こうかとも思ったけど、
「それは絶対に嫌だ」とロンが言うので、
ベッドは2つくっつけて、
両サイドに小さいチェストを置いて、ライトなどを置くことにした。


私のベッドの隣には赤ちゃん用のベッドも置いてみたけど、
2人の間に寝かせても良いかなという話もして、
隙間が気にならないようにベッドパッドとシーツを特注の一枚物にしてみた。


隣の部屋がたまたま空室になっているのを知って、
ロンがそちらも購入しようと言った。

「メイのお母さんや、台湾から家族が来た時にも滞在出来て便利でしょ」と呑気な顔で言う。

「会社の準備室っていうか、事務所として登記しておいて、
そこで仕事しても良いから」と、
合理的なことも言うので、可笑しくなる。


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