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玉蘭花の香り
第12章 里帰り
直前の定期検診でも順調ということで、
性別を口にしたそうな先生のお顔を見ながら、
「知りたくないです」と言って帰宅した。

予定日の前日の朝、
ロンといつものように2人でシャワーを浴びてから、
ゆっくり朝食も終わり、
ロンの為に食後のコーヒーを淹れようと立ち上がった処で、
「あっ!」と声が出てしまった。

「メイ、どうしたの?」と、ロンがのんびり言うので、
私ものんびりした口調で、
「破水、しちゃったみたい?」と言った。

ロンはびっくりして、
「救急車、呼ぶ?」と言うけど、
日本では出産は急病ではないので、
それは呼ばないと言うことを説明して、
とりあえず、隣の母に知らせて欲しいと伝えて、下着を変えながら生理用のパットを当ててみた。

私は寝室から用意していた入院用のバッグを持ってからタクシーを呼ぶと、
取り敢えずソファに座った。

母は早起きなので、身支度を整えてバッグを手にすぐに部屋に来てくれた。

ロンには、
「仕事に行く?
病院に行く?」と訊くと、

「勿論、病院に行く」と即答した。

「お祖母様達はどうされるかしら?」と訊くと、
「多分、病院に行きたいと言うと思う」と言った。

「じゃあね、お祖母様達だけで病院に行くのは難しいと思うから、
私は母と2人で先に病院に行きますね。
ロンは、ゆっくりお祖母様達と病院に来てくれる?
そんなに直ぐに産まれることはないと思うの。
それと、台湾のお父様とお祖父様に連絡してね」と言って、
ロンにキスをした。

「ロン!
私、頑張るから、早く来てね!」

と言うと、
ロンも額や頬にキスをして、

「あぁ、メイ。
大丈夫かな?
すぐに追い掛けるから、気をつけて!」と言って、
母の手を握って、
「メイをお願いします」と、少し泣きながら言った。

「大丈夫よ?
お母さんがニコニコ元気にしてれば、
赤ちゃんも無事に産まれるものですから!」と、
母はロンの手を握り返した。

「そろそろ、タクシー来てると思うから」と言うと、
「エントランスまで送るよ」と、ロンも一緒に立ち上がる。

「抱き上げて行こうか?」と言うので、

「かえってお腹が苦しくなっちゃうかも。
大丈夫だから、手を繋いで行ってくれる?」と答えた。

タクシーに乗る時も、
「病院に着いたら、電話して?」と言って、
何度もキスをするので、少し恥ずかしかった。


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