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絶対的下僕の末路
第5章 【死んでも私の下僕よ、土下座しなさい】
「ねぇねぇ、緒方さんってあの人と付き合ってるって本当?」
また一人、雑魚が来て平気で話しかけてくる。
今はグループに分かれて、口腔粘膜の体液電解質調節機構の解明を研究をしているところだというのに。
「全く関係ない話だと思うけど?」
「名前何だっけ?あぁ……三津谷くん?一般クラスの」
皆、白衣を着て電子顕微鏡を覗いて研究しているというのに横からチャチャが入る。
しかもマウント取ろうとする姿勢が気に食わないな。
「あなたに答える義務はないわ、研究に集中して?」
講師の話に耳を傾けて時折メモを取る。
話は終わったかに見えたが、タイミングを見計らい耳打ちしてきた。
「飽きたら…僕のとこに来てよ」
どの口が言うの?
フゥーと溜め息だとバレないよう深呼吸する。
睨みつけた訳ではないが私の眼力ではそうなるらしい。
「え、何?調教されたいの?他当たってくれない?興味ないから」
冷たく言い放つと絶句してる。
黙らせるには丁度良い。
どうして次から次へとこんな目に遭うのか。
それは今まで相手してきた男から漏れてるのかもな。
軽い…とかヤレる…とか悪い噂だろうけど実際してきた事だから自業自得な訳で暫くは受け止めるしかないかなって思ってる。
自分の撒いた種は回収しなきゃね。
ヘイヘイ。
「冷たいな……そういうところも惹かれるけど」
昔の私じゃ、こう言われたらボディタッチしてセックスに持ち込んだかも知れない。
いや、100%持ち込んでたな。
常にコンドームは持ち歩いてたし。
持ってないのにしたがる雑魚ばっかだったから。
「それはどうも。でも見込みないから本当他当たって?」
「僕も調教してくれるの?緒方さんにだったらされたいかも…」
ちょ、勘弁して。
何もそそられない。
生理的に無理。
鏡見てから来て。
俗に言うイケメンなのかも知れないけど、モテてるって勘違いしてない?
あなたの事チヤホヤしてくれる底辺女と一緒にしないで欲しい…とか言ったら逆ギレするタイプだろうな。
面倒くさい相手だと瞬時に判断出来る。