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フレックスタイム
第9章 天使降臨
1月は、新年会絡みのお付き合いも多く、
翔吾さんに同行しての外出続きだった。

お酒が苦手な秘書…ということは周りにも知られていたので、
「わたくしの分もどうぞ…」とお勧めすると、
皆さま、喜んで飲んでくださる。

新しい取り組みも軌道に乗り、
よくご一緒する伊藤さんも忙しそうだった。

「ちゃんと、お付き合い、
始めましたか?」と移動中の車の中で訊くと、

「おかげさまで」と笑った。


「えっ?
何?」と翔吾さんが訊くので、

「そのうち、お2人でご挨拶に来てくださるんじゃないですか?」と言うと、
伊藤さんは珍しく顔を紅くした。


「まあ、こっちは産休とかにはならないけどな。
そっちと違ってさ」と言うので、
今度は私の方が紅くなる。

というのは、
お母様の予言通り、
今月の生理が遅れていたからだった。

翔吾さんは、まだ気付いてなかった。
でも、少し遅れることはあったりするので、
様子を見ようかなと思っていた。
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