この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
フレックスタイム
第6章 婚約、そして初めての夜
母が泣いてたのに気づいたケンが、

「リリィのお母様、お腹痛いの?
僕、撫で撫でしようか?」と言った。


祖父がそれを聞いて、
「ケンくんは良い子だね?優しい男の子だ」と、頭を撫でた。

すると、ケンは、
「良い子にしてるとね、
リリィがマミーになってくれるの。
僕、リリィにこんにゃくうびわもあげたの。
リリィのこと、大好きなの」と言って、
私の手を握った。

私の小指には、
ケンが選んだ小さな指輪が光っていた。


「娘の結婚のことと子供のことは?」

「はい。伺いました」

「亡くなったのはちょうど4歳になった日でした。
今でも思い出すのも辛いほどです」と、
父は肩を震わせて、沈黙してしまう。


母が戻ってきた。
鼻の頭が赤くなっている。

ケンが、
「大丈夫?」と言って、
母の隣に座って、
ギュッと手を握る。


「コブ付きのバツ2ですが、
百合さんを幸せにしたいと思います。
先程、お母様には、
結婚を前提にお付き合いさせてくださいと申し上げましたが、
訂正します。
百合さんと結婚させてください」

そう言って社長は深々と頭を下げた。

私も一緒に頭を下げると、
ケンまで真似して頭を下げた。


堅物の父が、それを見て笑い出す。

「途切れてしまった子育ての続きをさせて貰えるようだね?」

「本当に!
ケンちゃん、とても優しくて!
可愛らしいわ!」

「どうか娘を宜しくお願いします。
今度こそ、幸せになって欲しいと願ってます」と、
父も深々と頭を下げた。

祖父も涙を堪えながら頷いている。


「結納などは?」と社長が言うと、

「堅苦しいことは良いから、
それより、とにかく仲良く幸せにしてやってください」と父は言う。

「じゃあ、お祖父様とご両親の前で、
指輪を贈らせてください」と言って、
ポケットから指輪を出して、
跪いて私の左手の薬指に嵌めた。


「それ、ダディのこんにゃくうびわだけど、
僕のはこっちの可愛い方だからね?」とケンが私の小指の指輪を撫でて言った。


「百合ちゃん、本当にお二人に愛されてて、幸せね?」と、
母がまた、泣きながら笑った。


近くのフレンチを予約して、楽しく食事をした後、

「近いから、いつでも来てください。
頻繁に会えるように、
時間も作りますから」と社長が祖父と両親に言って、帰宅した。


/167ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ