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そぶりをやめて
第11章 半年と3日
湯船にお湯をためて入浴剤も入れる。
佳佑はシャワーだけでいいみたいだけど、汐里はお湯に浸かりたい。
なので、お湯はすごく少なめ。

髪、体、顔、と洗ってから、足を折り曲げて寝転ぶようにしてむりやり肩まで浸かる。
体のチカラが抜けて、入浴剤効果がじんわり浸透する気がする。

はぁー。

実家の脱衣所の隅で長年転がっていた入浴剤で、効能が疑われたが、これなら全然大丈夫だ。
おそらく頂き物で、日本各地の温泉シリーズのやつ。
何気に取った今日のやつは、少し白く濁るタイプらしい。
お湯の量が少ないからか、かなり白く思える。
お湯から出てしまっている足や腕に掛けると、少しだけとろりと感じる。

めちゃくちゃ気持ちいい!

久しく温泉とか行ってないもんなぁ。

あ、この前のグランピングの時に行ったか。

あそこも狭いわりになかなか良かったなぁ。

小さな露天風呂もあって、遠目に海が見えて、その風が気持ちよかった。

ついつい長風呂をしてしまって、あとから佳佑に叱られたっけな。

「汐里?」
「へっ、はい?何?」

急に佳佑の声がして、窮屈に寝転んでいたのを慌てて起き上がる。

「俺も入っていい?」
「は?え??」

聞いておきながらもう入る気だったのか、佳佑が素早く風呂場に入ってきた。

「え、ちょっと待って、もう私、出...」
「いいじゃん、一緒に入ろうぜ〜」

佳佑が入ってくる、その向こうに行くのはなかなか難しい。
押しやられて、湯船に戻る。

「えーー」
「一緒に入るって言ったじゃん?」

そうだった。忘れてた。
フィットネス系のゲームで1時間ほど体を動かすと、いつも汗だくになって。
もう一度軽くシャワーを浴びるということを。

シャワーでその汗だくの体を流している。

「あ、なんか入浴剤入れたの?」

びしょびしょの頭を振るって、あたりに水が飛び散る。

「ちょっと〜!」

「なんかエロいな。ちょっとツメて」

そう言いながら、向かい合うように湯船に入ろうとする。

普段湯船に入んないくせに!

「もう、わたし出るから。ごゆっくり」

入れ違いに出ようとすると、腕が捕まった。

「なんで?」
「なんでって、狭いし...」
「狭いぐらいでいいよ。ほら、ここ座って」

そんな強くではないが引っ張られて、佳佑の足の間に背中を預けて座り直した。
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