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そぶりをやめて
第18章 220日
「え?明日休みなの?」

ん?

「うん。なーちゃんが、日曜祝日は休むって」

兄の成道が経営するカフェが、昨日正式オープンした。

その1週間前から、プレオープンしていたし。
2週間ほど前から、お弁当販売は少しずつスタートしていたので、あまりこれといって実感は無い。

明日は、文化の日の祝日だ。
成道こと、なーちゃんは、正式開店3日目でも、休むと言う。

今まで、各地のホテルレストランに勤めていたが、どこのホテルでも祝日に休みは絶対といっていいほど取れなかった。
土日も休みが取れたことは数える程少ない。

お店をすると決めた当初は、土日祝日も開けるつもりだったのだが。
ホテルを辞めて、お店の準備をしていく段階で、それまであまり関わってこなかった子どもたちと過ごす時間が増えた。

母親の倫子が、あちこちと遊びに連れて行っていたし。
塾やスポーツの習い事もしていたけど。
父親と遊ぶことはあまりしてなかった子どもたちの、喜びようはすざましかった。
そこで初めて、子どもたちが寂しい思いをしていたことに、成道は気付かされたのだ。

「え?明日だけじゃなくて??」

スマホ片手に、佳佑がすこぶる驚いている。

「...日曜日と、祝日はずっとだけど?」

なんなの。
浮気でもする予定だった!?

土日祝日が休みの銀行員である佳佑と、休みが全く合わなくなるのも寂しいなと、汐里は思っていて。
密かに、日曜祝日の休みを喜んでいたのに。
佳佑は、違ったようだ。

「マジか...。てっきり、仕事かと思ったわ...」

落胆ぶりを隠そうともしやがらない。

スマホ片手に寝室の方でなにやら、こそこそとLINEなのか連絡入れてるし。

マジで何なの。腹立つ。

「休みでごめんねー?別に、予定が入ってんだったら、どうぞ優先してください〜」

暗闇の背中に言葉を投げつける。

「あ、いや。違くて」

流石にバレたと思ったのか、慌ててリビングに戻ってきた。

今更言い訳とかいらないけど。
疲れたし、風呂入るし。
洗濯物なんかを掴んで風呂場に移動する。

佳佑が、まだスマホ片手に追いかけてくる。

「汐里〜」

うざ!

デカい図体して、なんなの。

「なんか誤解し...」
「別に。風呂入るから、どいて」
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