この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
そぶりをやめて
第20章 260日
「洗濯物?お、洗濯物な」

洗濯機の乾燥にかけない下着とか、セーター類とかを、窓際に干してる。
タオルとか、シーツとか、乾燥に耐えれるものは、まだ洗濯機の中だ。

料理を手伝ってくれるより、そっち取り込んで畳んでしまってくれたほうが断然助かる。

こちらをチラチラ見ながらも、洗濯物を取り込み出した。

「...無理すんなよ」
「うん。本当にツワリとかでしんどくなったら、その時はゆっくりするからー」

「ツワリって、相当なんだろ。ねーちゃんの壮絶だったの見たからさぁ」

なんでも、佳佑の姉、美佳の妊娠したときツワリが酷かったらしい。
何日も起きれないぐらい具合悪く、食べれなくてみるみるやせ細り。
それなのに、近所に住む嫁ぎ先の姑さんたちに、女中かのようにコキ使われて。
一時実家に避難していて、佳佑の帰省と被った時に遭遇したらしい。

「...そうなんだ」

そんな事を言われると不安になっちゃう。

義姉の倫子は3人産んでいるが、その当時は離れて暮らしてたし。
ツワリの時の話は、聞いたことない。

ま、考えても仕方ないし。

黙々と野菜を切っては、ホットプレートの鍋用の入れ物に入れ。
豆腐を入れて、冷凍していたお肉も入れて。
味をつけてー。

出来上がってテーブルまで運ぼうとすると、洗濯物を畳んであるヤマを目の前に、佳佑が何やらスマホの画面をじっと見てるのが見えた。

「ちょっと、なにやってんの〜?」

もうとっくにそれぞれの収納スペースへと仕舞ってすんでる頃かと思ったのに。

「いや、今、色々調べてた。汐里、食べたらいけないものあるらしいよ!フレッシュチーズとか、お刺身とかさ、ほら、これ」

いやいや、今画面を見せられても。

「ねーちゃんがブツブツ言ってたのって、これかー」

「今いいから。食べようよ〜。食べちゃうよ〜」

まだスマホとにらめっこしてる佳佑を待ってらんない。
お腹ぺこぺこだ。

栄養は、取れる時に取っとかないとね。

「いただきまーす!」

流石にその声に、佳佑もハッとなって、慌てて洗濯物を仕舞い出した。

置いておいて、先食べればいいのに。

明らかにいつもと様子が違うから、舞い上がってるのかもしれない。

「いただきます」

息が上がった佳佑が、手を合わせた。
/240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ