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第1章 さっき思い付いた

それと時を同じくして秀吉と信長の戦いにも決着が着いていた。

秀吉の拳が信長を吹き飛ばし、きりもみになりながら宙を舞い、壁に叩き付けられる。

「猿如きに負けようとは……」

「我はマシラなどではない。我は豊臣秀吉！ 日ノ本を背負う覇王ぞ！！」

「くはは…………是非もなし……」



秀吉は天守閣の上に行き、天に向け拳を振り上げた。

瞬間、雲が割れ、光が降り注いだ。

それを見た織田軍は武器を落として諦めたように座り込み、豊臣軍は大歓声をあげる。

決着が着いたと皆、察したのだ。

秀吉がそこにいることが全てを物語っていた。



それは勝家たちにも見えた。

半兵衛は笑顔をみせる。

「秀吉！ 信じていたよ！！」

「秀吉様……ついに魔王を……！」

嬉々する2人だったが、勝家は複雑な面持ちで勝者を見つめているのであった。