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彼女のお母さん
第4章 美登里を求める男
そう、記念だからと
大事にしまっておいたビデオを
見られてしまったのね…


雄一に口説かれて抱きすくめられ、
押し返そうとぶ厚い雄一の胸板に置いた手から
スッと力が抜けた。

それをOKの合図だと勘違いした雄一が鼻息荒く

「やったあ!いいんですね?
一発やらせてくれるんですね」と
さらに体を密着させてきた。


「いけないわ!
貴方は瑠璃子とお付き合いしているんでしょ?
娘を裏切るような事をして恥ずかしくないの?」

今日のことは忘れてあげるから
頭を冷やして冷静になりなさい!

母親が息子に説教するような口調で
美登里は雄一をなじった。

「黙ってりゃわかりはしないさ
それに美登里さんはAV嬢だったから
今さらおまんこしても
痛くも痒くもないでしょ?」

AV嬢だって一人の人間なのだ。

人権だってある。

私はヤリマンでもなければ
ダッチワイフでもない!

気付けば雄一の頬を
思いっきり平手打ちしていた。
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