この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蒼い月光~くの一物語~
第12章 朱里の誠の敵討ち
敵の人数は9名 髪をボサボサに伸ばし、
背丈は7尺(約2m)、
体重は40貫(約150kg)ほどの 大男たちが
ウズメたちに近づいてきた。
「さあ!わしらが恐ろしければ、
荷物を捨ててさっさと立ち去れい!!!」
まるで雷鳴のような大声が二人を襲った。
『わしは右側の5人を・・・』
『私は左側の4人を・・・』
目で確かめ合ったウズメと疾風は、
覚悟を決めたように肯いた。
次の瞬間、二人は隼のように上空へ舞い上がった。
二人は大男たちの頭上を軽々と飛び越えて
いとも容易く奴らの背後に回った。
ウズメは手始めに仲間の中でも
一番下っ端の風格の男の膝裏に蹴りを入れた。
ふいをつかれた男はバランスを失い
腰が砕けたように地面に転倒した。
起き上がろうと両手を地面についた隙を
ウズメは見逃さなかった。
素早く男に近寄り、
長差しをスルリと抜き取った。
「ほえ~?」
あまりの早技に男は呆然とした。
「あ?俺の太刀だぞ!返せ‥‥」
次の瞬間、飛びかかろうとした男の首が
ハネられ上空に舞った。