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蒼い月光~くの一物語~
第13章 決戦!
『千代殿とはすぐにまた逢えるわ』
『この意味、霊魂となった朱里ならば
理解できよう』
それだけで充分だった、
しばしの別れ・・・
朱里の霊魂は千代の体から離脱して
疾風とウズメの魂に飛び込んだ。
離脱の際、千代の体はビリビリと痺れた・・・
まるで射精を終えた男根が強張りを失い、
膣から抜け出る感覚に似ていた。
朱里が離脱したことで、千代自身が覚醒した。
目の前に二つの霊魂に
抱きかかえられた朱里がいた。
『お別れなの・・・?』
千代の問いかけに朱里が優しく微笑むかの如く
さらに激しく眩いばかりの光を発した。
『千代のおかげで
本懐を遂げることができました・・・
ありがとう、礼を言わせてくださいませ・・・』
「待って!!!行かないで!!
私を一人にしないで!!!」
叫ぶと一気に肺の中の空気を消費した。
堪えきれずに新鮮な空気を求めて浮上した、
川岸には心配そうに覗き込む八重の顔があった。