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蒼い月光~くの一物語~
第9章 千代の初枕(初夜)
「八重、なにをしておる。
長年の後家生活で万子の仕方さえ忘れたか」
剣山の声に我に返った。
「そ、それでは確実に導きたいので、
しっかり握らせてもらってもよろしゅうございませぬか?」
断られるのを覚悟で大胆にも伺いをたてた。
「構わぬ、強度が足らなければしごいて硬くせよ」
八重は、我が耳を疑った‥‥
握るだけでも夢心地なのに、
しごいてもよいなどと‥‥
ふと千代を見やると、八重と目があった。
千代は、優しく微笑むと小さく頷いた。
『ああ‥‥千代さまからもお許しをいただけた‥‥
ならば、ごめんいたします』
八重は、ゆっくりと指を折り、
しっかりとその手の中に男の強張りを握りしめた。
「し、失礼して、少ししごかせていただきます」
声をかけると同時に、
その手の中のへのこをゆっくりと前後にしごきはじめた。
『おお‥‥愛しい、愛しいへのこが』
八重は剣山のへのこに顔を近づけた。