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JOY(濡れる女医)
第9章 処女を奪った男
出張から帰ると仕事が山のように堆積していた。
「大場さんのカルテを見せてもらうわね」
幸人もギプスが外れ、
間もなく退院という見通しとなっていた。
「あら、珍しい…
奈美先生がナースステーションに来るなんて」
ベテランナースの小向洋子が
イヤミのように呟いた。
「担当医室の私のパソコンが不調で
電子カルテが見れなくて…」
洋子のイヤミを軽く受け流して
奈美はカルテに目を落とした。
暇なのか洋子が奈美に近づくと小声で一言
「先生…男ができたでしょ」と囁いた。
「えっ?!」
光太郎の事など知らないはずなのに…
「長年女をやってるとわかるのよ、
先生、匂いが変わったもの」
「勤務中はフレグランスなど付けてませんけど…」
「ううん。香水とかではなくて、
女の体臭って言うのかしら、
世間でよく言うフェロモンってヤツよ」
「彼氏かぁ~。
出来たとすれば嬉しいんですけどね」
言葉を濁して再びカルテ探しを続けることにした。
会話を続けていると
うっかり墓穴を掘りそうだった。
「誤魔化してもわかるんですよ。
女はね男が出来ると体型が変わるの。
その人の子供が欲しくなって
お尻の丸みが増すの」
そうなのだろうか…
思わず奈美はお尻に手をやった。