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JOY(濡れる女医)
第9章 処女を奪った男
「あ、あら…回診かしら?」
着替えのお手伝いをしてあげてたのと
見えすいた噓を吐き
「喉が渇いてるでしょ?
ドリンクを買ってくるわね」と
早苗はあたふたと病室を抜け出した。
「どういうこと?」
奈美とすれば真由子が好きだと言っていたので、
てっきり真由子といい仲になってくれるものだと思っていた。
「俺、早苗さんと付き合うことにしました」
「はあ?早苗さんはもうすぐ50才よ?」
「年齢差なんて関係ないじゃないですか」
そう息巻く幸人の目は真剣そのものだった。
「真由子ちゃんの事はもういいの?」
「最初は真由子ちゃんがタイプだし、
いいなあと思ったけど…
今は早苗さんを愛しているんです。
それに真由子ちゃんは
彼氏が出来た様なことを言っていましたし…」
この言葉に奈美は愕然とした。
真由子にも彼氏が?
「あ、あの~…もうよろしいかしら…」
大久保早苗が缶コーヒーを手にして
病室を覗きこんだ。
「あ、ごめんなさい。ええ、回診は終わったわ」
退室する際、早苗とすれ違いざま
「幸人君を大事にしてあげてね」と告げると
「そのうち捨てられるだろうけど、
最後の恋を謳歌させていただくわ」と
微笑みながら言った。