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FREE BIRD
第72章 FREE BIRD
誠さんは私を味わうようキスを堪能し、最後に下唇に吸いつきぷるんと離した。


「美穂さんだ。夢にまで見た美穂さんだ」


「誠さん…ね。私は…私は…またあなたを愛していいの?」


「僕達はもう帰る鳥籠はない。自由なんだよ。もうなんの隔たりはない。自由に飛べる。

今は思い切りあなたを愛したい」


誠さんは私を抱き上げベッドに向かった。


誠さんの横顔はもう青年は消えていた。


少しの白い髪がチラチラと目に入り、髭も昔より濃い。


それが余計に大人の男らしく見え、ドキドキした。


そして隠し通してきた誠さんへの想いが溢れてきて、気付けば涙となって感情が表に出る。






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