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TRUE COLORS ~PURPLE~
第13章 It's all right. 2
彼女の手は小さくて指も細くて。
「手、すっごい冷たいね?」
「手袋、持ってくるの忘れてしまって。」
繋いでいない手に、はぁと息を吹きかけ温めている。
ああ、そっちも握りしめて温めてやりたい。
「ウチの小物扱ってるショップに手袋あるよ。
今度来た時見てみるといいよ。
気に入ったのあったらプレゼントするからさ。」
「メンズもありますか?」
と聞いてくる。え?メンズ?
誰かにプレゼントするの?
「あるよ。プレゼント?」
平静装いながら探り、いれてんなぁ。俺。
「はい、兄と父に。今度久々に会えるので。手袋、いいかなぁと思って。」
よ、よかった。身内にか。
「お兄さん、いるんだ?」
お目当ての寿司屋が見えてきた。
「はい。兄も忙しいみたいで、なかなか会えなくって。」
「あ、あの寿司屋だよ。」
兄でもオトコ。
こんな気分のいい時に。
今はちょっと聞きたく、ない。
俺があそこだよ、と指した方向を見る彼女。
話をすり替えられたことに気を悪くしてなさそうだった。
「ここのは、結構いいネタ使ってるから、何でも旨いんだけど。
あ、牡蠣!牡蠣が旬だよね。牡蠣は好き?」
「大好きです!」
俺の顔見ながら。いつか俺にも大好きだと、言って?
「よぉ~し!今日はお兄さんがうんとご馳走するから、
遠慮せずにいっぱい食べてね。」
と言い、彼女を店の中にエスコートして行った。
「手、すっごい冷たいね?」
「手袋、持ってくるの忘れてしまって。」
繋いでいない手に、はぁと息を吹きかけ温めている。
ああ、そっちも握りしめて温めてやりたい。
「ウチの小物扱ってるショップに手袋あるよ。
今度来た時見てみるといいよ。
気に入ったのあったらプレゼントするからさ。」
「メンズもありますか?」
と聞いてくる。え?メンズ?
誰かにプレゼントするの?
「あるよ。プレゼント?」
平静装いながら探り、いれてんなぁ。俺。
「はい、兄と父に。今度久々に会えるので。手袋、いいかなぁと思って。」
よ、よかった。身内にか。
「お兄さん、いるんだ?」
お目当ての寿司屋が見えてきた。
「はい。兄も忙しいみたいで、なかなか会えなくって。」
「あ、あの寿司屋だよ。」
兄でもオトコ。
こんな気分のいい時に。
今はちょっと聞きたく、ない。
俺があそこだよ、と指した方向を見る彼女。
話をすり替えられたことに気を悪くしてなさそうだった。
「ここのは、結構いいネタ使ってるから、何でも旨いんだけど。
あ、牡蠣!牡蠣が旬だよね。牡蠣は好き?」
「大好きです!」
俺の顔見ながら。いつか俺にも大好きだと、言って?
「よぉ~し!今日はお兄さんがうんとご馳走するから、
遠慮せずにいっぱい食べてね。」
と言い、彼女を店の中にエスコートして行った。