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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第30章 In paris
私も面識があった。

そのまま結城君はジョンソン氏と何やら話し込んでいたが、

大晦日からずっと寝不足気味だった私は。

諦めにも似た心持でふて寝を決め込むべく、

ブランケットに包まりシートに身を沈め目を瞑った。



時は少し戻る。


「これって。若き天才ショコラティエ結城新だよね?」

ライバル誕生か?

年齢までは分からないが、(年齢非公開で活動しているものだから)

見たところ、沙織ちゃんと同年代か少し上か?

柔らかいウェーブの掛かった茶色い髪に、はしばみ色の瞳。

肌は白人ともいえるキレイな白みがかった肌。

ハーフなのか。

沙織ちゃんの身長から鑑みて、175くらいはありそうだな。

体格は細マッチョっぽい。

キレイな姿勢に身のこなし。

軽々と沙織ちゃんを抱き上げられるのだから、ひ弱ではなさそう。

日本でも若き天才ショコラティエと、女性たちに大人気だという。

日本の雑誌でも特集されていたな。確か。

天才的な味覚の持ち主で、店舗を持たずにカカオ農園や世界中の牧場を放浪しながら

受注生産だけをこなしているらしい。

沙織ちゃんと接点あったんだな。

「社長はこれをご存知で?」

百瀬ちゃんの問いに緩く首を振る。

「社長は多分ご存知ない。」

今日は新年の初出勤ということもあり、ここASAHINAも新年セールをやっている。

新年セール後は新年会を兼ねてのパーティーがあるのだが、

その準備を百瀬ちゃんと数名の女性陣とやっていた。

「沙織は新年をお父様たちと過ごして、

パリのチョコ博にこの結城新の通訳のお仕事に行くって言っていたんですけど。

年末年始も一緒だったんですよね。結城新と。」

そうか、と言いながら。

おそらく誰もわざわざ社長の耳に入れることはないだろうなと思う。

社長自体が、忙殺ともいえる生活をしているからだ。

恐らく渡米後、自宅にも碌に帰ってないんじゃないだろうか。

ほぼオフィスの仮眠室でほんのわずかな仮眠をとるだけの生活だと思う。

俺ともなかなか会わない。

朝、コーヒーとサンドウィッチの差し入れをする時だけだった。


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