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TRUE COLORS ~PURPLE~
第3章 “children”
SPに1番の名乗りを挙げた私はとても重要なテストケースになると、
かなりのプレッシャーをかけられたけれど。
守ると、決めたから。
直人の可愛いお姫様を。
あの日。変わらず私を親友と呼んでくれた直人。
愛する人を守るために頑張るのは、オトコでもオンナでも一緒でしょう?
「きゃ~ッ!寒い~っ!」
編集長と今後の新作のお話と映画発表時のインタビューの件など
話し合った後、出版社のロビーを抜けた途端冷たい木枯らしに会い、
首をすくめトレンチコートの前をぎゅっと握りしめる。
「ほら、だから言ったでしょ?そんな薄着で大丈夫なのって。」
タクシーを捕まえ、寒い寒いと足踏みしているサオリをタクシーに放おり込む。
「だってぇ。こんなに寒いだなんて思わなったんだもんっ!」
手をこすり合わせながら、ぶちぶちと反論してくる。
ぷうと頬を膨らませる。寒さのせいか、
その頬がすこしピンクがかっていていて、
そんな表情をする彼女は本当にあの頃のまま。
運転手に行き先を告げ、時計を確認する。
「13時25分。余裕で間に合うわね。」
「採寸って時間かかるの?」
タクシーの中が温かくてよかった。
「そうねぇ。まず、ASAHINAがあなたを見てイメージを作ってからに
なるでしょうけど。3点はお願いしようと思ってるから。
あ、なあに?お腹空いた?」
「………うん、ちょっと空いたかも。」
ちょっと首を傾げお腹に手を当てて、答える。
朝、ブラックコーヒーがぶ飲みに野菜ジュースがぶ飲みして、
それっきりだものね。
「じゃあ、採寸終わったら夕飯に、てんぷら屋さんに連れてってあげるから。
それまで手土産に持ってくお菓子、あちらで頂いて我慢して?」
「てんぷら?嬉しい!超久し振りよねっ!」
「いやぁねぇ~。食べさせてもらってない子みたいに言わないでよ。
先月連れてきましたよぉだ!」
「嘘!いってないもんっ! あ!手土産マリトッツォにしようよ!」
「なぁにぃ?自分がマリトッツォ食べたいだけでしょ?」
きゃいきゃい騒ぐ私たちを女性ドライバーさんがクスクス笑う。
「行き先の途中に、人気のマリトッツォがあるお店がありますよ。
そちらにお寄り致しましょうか?」
「是非!!」 ハモッた。
かなりのプレッシャーをかけられたけれど。
守ると、決めたから。
直人の可愛いお姫様を。
あの日。変わらず私を親友と呼んでくれた直人。
愛する人を守るために頑張るのは、オトコでもオンナでも一緒でしょう?
「きゃ~ッ!寒い~っ!」
編集長と今後の新作のお話と映画発表時のインタビューの件など
話し合った後、出版社のロビーを抜けた途端冷たい木枯らしに会い、
首をすくめトレンチコートの前をぎゅっと握りしめる。
「ほら、だから言ったでしょ?そんな薄着で大丈夫なのって。」
タクシーを捕まえ、寒い寒いと足踏みしているサオリをタクシーに放おり込む。
「だってぇ。こんなに寒いだなんて思わなったんだもんっ!」
手をこすり合わせながら、ぶちぶちと反論してくる。
ぷうと頬を膨らませる。寒さのせいか、
その頬がすこしピンクがかっていていて、
そんな表情をする彼女は本当にあの頃のまま。
運転手に行き先を告げ、時計を確認する。
「13時25分。余裕で間に合うわね。」
「採寸って時間かかるの?」
タクシーの中が温かくてよかった。
「そうねぇ。まず、ASAHINAがあなたを見てイメージを作ってからに
なるでしょうけど。3点はお願いしようと思ってるから。
あ、なあに?お腹空いた?」
「………うん、ちょっと空いたかも。」
ちょっと首を傾げお腹に手を当てて、答える。
朝、ブラックコーヒーがぶ飲みに野菜ジュースがぶ飲みして、
それっきりだものね。
「じゃあ、採寸終わったら夕飯に、てんぷら屋さんに連れてってあげるから。
それまで手土産に持ってくお菓子、あちらで頂いて我慢して?」
「てんぷら?嬉しい!超久し振りよねっ!」
「いやぁねぇ~。食べさせてもらってない子みたいに言わないでよ。
先月連れてきましたよぉだ!」
「嘘!いってないもんっ! あ!手土産マリトッツォにしようよ!」
「なぁにぃ?自分がマリトッツォ食べたいだけでしょ?」
きゃいきゃい騒ぐ私たちを女性ドライバーさんがクスクス笑う。
「行き先の途中に、人気のマリトッツォがあるお店がありますよ。
そちらにお寄り致しましょうか?」
「是非!!」 ハモッた。