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TRUE COLORS ~PURPLE~
第28章 New Year
『結城 新 様 一条 沙織です。
お元気でしょうか。メール拝見しました。ご依頼ありがとうございます。
詳細お伺いしたいと思いますので、ご一報くだされば幸いです。』
と返信した途端、スマホが鳴ったのでびっくりした。
着信相手は結城君だった。
慌てて通話ボタンをタップする。
『とっとと出ろよ。連絡くれたら電話するって、書いてただろが。』
いきなりなご挨拶ですこと。
「まさか、こんなすぐって思わないもの。」
相変わらず俺様だわ。
結城君を若きイケメンショコラティエだなんて言ってる
世の女子たちが聞いたら泣くわよ?
『こっちはメール送ってからずっと待ってんだ。』
結城君メールくれたのって、何日前だっけ?
『5日も待たせやがって。LINEID教えろ。バカ。』
既読がつかないメールはイライラすんだよと怒っている。
今どこにいるか聞くとNYにいると言う。
時差なくてよかった。
これで結城君のいるところが真夜中だったら、もっと怒っているに違いないもの。
バカって、ご挨拶よねって返すとフンと鼻で笑う。
『いいから、とっととメールにLINEID入れて送れ。』
電話を通話にしたまま、PCからLINEIDを送った。
『送ったか。おい、ところで今日今からって何をしている。予定は』
夜からパパのお仕事関係のパーティーに出席する予定。と伝える。
皆さん良識ある方々だから、
あの動画に関して触れないでいてくれるとは思うのだけれど。
『あ、そのパーティー。俺も一応招待受けてたな。』
クリスマスチャリティーパーティー。
結城君はチョコレートを提供して、チャリティーに貢献するのだという。
『品だけ提供するつもりでいたが。お前出るなら俺も出ようかな。』
あら。珍しい。どうしたの?
と茶々をいれてみたら
まさかなカウンターパンチをくらった。
『あんな動画を撮られる、間抜けな女を直に見ていじめてやろうと思ってな!』