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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第5章 First contact
「聞いたよ、ジュリア。今は彼女の秘書兼編集者って。」

一通りの挨拶を終え席に着いた時、俺はジュリアに声を掛ける。

まだ寒そうにしている少女を気に掛けながら、ジュリアはギロリと俺を睨む。

「だから!昔の事はやめてって!私は、レイ・ルーカスよ。」

「だって、ウチの仕事終わった後、人気絶頂だったお前が電撃引退って。

 業界中大騒ぎだったんだぜ?」

心底嫌そうな顔のまま、少女に大丈夫?まだ寒い?と声を掛けている。

この少女が“夕凪”?

いくつだ?いや、しっかし美少女だな。

艶々の黒髪ショートカットはヘアワックスかなんかで

ハネ持たせてスタイリングされていて。

茶色味がかった大き目の瞳。

白く滑らかな肌は寒さからかほんのりピンクがかっていて。

ものすごく人の目を惹きつける魅力的な顔立ちだ。

そこいらのアイドルやモデルの比じゃないぞ。

挨拶する声も、耳に心地よく、しっかりしていて落ち着いた話し方をする。

育ちの良さが分かるな。

落ち着くまで、コート着たままにさせてもらいなさいと

ジュリアに言われてコート着たままだが。

見た限り、かなりスレンダーだな。本当にいくつなんだろう?

オトナのオンナになったら、こりゃ化けるぞ。

「やんごとなき事情ってえやつが、この私にもあるのよ。」

ふうん。やんごとなき。ねぇ。

「それより、朝比奈はどうしたのよ?」
RRRR…RRRRR…

ジュリアのバッグからスマホの呼び出し音が聞こえる。

慌ててスマホを取り出し画面に表示される相手名を見、チッと舌打ちする。

「桜井、ちょっと電話に出てくるから。

 その間に朝比奈呼んできておきなさいよ!全く!

 この私が姫を連れてきているっていうのに!

 無礼にも程があるわっ!全く!」

鳴り続けるスマホを握りしめたまま立ち上がり、少女に声をかける。

「このタラシに気を付けなさい。サオリ。」

そして再度キッと俺を睨み

「あんたはこの子にコナかけるような真似なんかしようとかしないで、

 さっさと朝比奈呼びにいってらっしゃい!」

そう言い捨てると少女に目配せしてからスマホのコールに応えながら

ハイヒールの音を高らかに鳴り響かせながら去っていく。

スマホに出てからジュリアが『Yes、Sir』と言うのが聞こえたが。

彼女の秘書兼編集者。なんだろ?


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