この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
漏らしちゃったの?
第2章 海の秘密

朝。

すんごい勢いで焦るわたしに、伊倉さんは平然と言った。


「んー……オムツ、履こうか?」


2度目の失態に言葉を失ったわたしは、力なく布団に横になったまま、いやいやと首だけを横に振る。

恥に、恥を、上塗りする気なんですか……?!

人の布団を、おしっこで濡らしておきながら、そんなことも言えず。
冷えていく体に泣きそうになったわたしに、伊倉さんは冷静に言った。


「初めてじゃないんでしょう? 今までの対策は?」


問われて、夜中にトイレアラームをかけていたこと、それを昨日はかけ忘れたことをぽつぽつと話す。

「尿意で起きるわけではないんでしょ?」

両手で顔を抑えながら、頷く。

「アラームが鳴って、眠い目擦って、嫌々起きるって感じでしょ?」

……それも正解。なんでもお見通しなんだと思った。

伊倉さんが布団を剥がして、失禁の範囲を確認する。
伊倉さんにはかかっていなかったものの、わたしのお尻の下はぐっしょり濡れていて、腰まで冷たい。

「うーん、トイレに起きるのは大変で、思ったより尿量あるし。最近忙しくしてるのに、夜中に起き出してトイレなんて。夜だけでいいから、オムツ履いてみよう。手伝うから」

「て……! 手伝うって?!?!」

「昨日、お世話になりますって言ったの誰だっけ? とりあえず2週間、ここに泊まって」

「いや、待って、スーパーで言いましたが、お世話になるのは昨日の夜ご飯の件だけで……!」

「とにかく、お着替えとシャワー。そしたら一旦帰って2週間分のお泊まりセット用意してここに来ること」

とんとんと話が進む。

「それと…………海」

突然名前を呼ばれて、固まった。

「今日から、恋人だからね。いろいろ覚悟してよ」

覚悟てなにぃ?! 覚悟て……!! なんですのん……!

唐突に2度も恥を晒して、それで唐突に始まる、2週間の同棲。
なんの覚悟もないよ、今。

いや、伊倉さんと一緒にいられるの、嬉しくないわけないんだけれど……。

気持ちが追いつかないよ。

とにかく、バスルームに逃げ込んで、シャワーを浴びて着替えを済ませる。

戸惑いつつも、2週間分のあれこれを持って、再度伊倉さんの家にたどり着いたわたしは、軽めの引越しのようなものであった。

/84ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ