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漏らしちゃったの?
第3章 お漏らし矯正と同棲生活

それから、毎晩・毎朝、オムツをつけたり外したり。
これは伊倉さんが必ずやっていた。同棲し始めて1週間が過ぎたけれど、オムツが濡れなかったのは1日だけ。その日だけはめちゃくちゃに褒められて、わしゃわしゃに髪を撫でられて、なんか小さい子どもになった感じがして恥ずかしかったっけなぁ。

伊倉さんは介護職だから、週に1回、夜勤がある。
当然一緒に寝られないので、帰ってくるのが恋しくなって、伊倉さんの枕を抱いて寝た。

朝方、伊倉さんが帰ってきてシャワーを浴びると、真っ先にわたしのことを抱きしめに来る。

「ただいま」

シャンプーと石けんの匂いがいつもより強くて、ふわふわした髪の毛が柔らかく頬をくすぐる。

「おかえりなさい」

あったかいなぁ、いい匂いだなぁ。

「まっててくれて、ありがとう」

ほかほかとした体温に包まれながら布団に横になると、伊倉さんはものの5分で寝息をたてる。
こっそり寝顔を見ると、疲れきった表情をしていた。何も語らないけれど、夜勤は大変なのだろう。

ふわふわの髪の毛を、ゆっくり撫でて、ほっぺを触る。
伊倉さんは全体的に柔らかい。

「好きだよ」

眠っている伊倉さんにぎゅっとくっつきながら、呟いてみる。


「……海、寝てる時はずるいよ」

眠っていると思っていた伊倉さんが、ゆっくりと目を開けて、微笑む。

「だ、わっ……! だって……!!」

恥ずかしくなってしまったわたしは、伊倉さんに背を向けて、距離をとる。


「こら、逃げないの」


伊倉さんが後ろからわたしに抱きついた。
体の奥から、熱がぐっと湧き上がる。体温が上がって、わたしと伊倉さんの熱が混ざり合う。

「あわあわあわ!!」

伊倉さんの腕の中で手足を動かすも、大きい伊倉さんは、わたしのことをすっぽりと包み込んで離さない。


「じっとしてて……このまま寝たい」


動くのをやめて、無言でひとつ頷いて見せる。


「ありがとう。好きだよ、海」


伊倉さんが、小さな声で囁く。そうされているのが心地よくて、いつの間にか腕の中で、わたしも眠っていた。




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