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漏らしちゃったの?
第8章 伊倉さんと暮らす日々
「どうした? 顔色良くないね?」
伊倉さんが、ズボンとパンツを履かせながら、わたしに尋ねる。
「なんかね、気持ち悪いの。……吐きそう」
それは、横になっていても目が回るような吐き気だった。
目を閉じて、やり過ごそうとする。
「あらら、副作用かな。まってね、袋持ってくる」
すぐに袋を持ってきてくれて、
「いくらさ……うっ、吐く」
起き上がって、すぐに嘔吐した。
伊倉さんが背中を優しくさすってくれる。
「苦しいね。全部吐いちゃっていいよ」
朝から、オムツ交換に、嘔吐……
あまりの情けなさに、涙が出てきてしまった。

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