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保険外交員の営業痴態
第1章 セールスレディとしての自覚
翌日、出勤すると、
真由美は横田明子のデスクに近づいた。
「おはようございます…
あの~、これ、ありがとうございました」
一礼して、デスクの上に
メモリースティックを差し出した。
「聴いたの?」
明子は書類作成の手も止めず、
真由美には見向きもせずにポツリと言った。
「は、はい…聴かせていただきました」
なぜか真由美は赤面していた。
「で、、どうだった?」
「え、えっと、すごかったです」
どう答えていいのか逡巡したあげく、
素直な感想を言った。
バンッ!!!
いきなり明子がデスクの天板を強く叩いた。
「やる気があるのかどうか聞いてるのよ!!!」
すごい剣幕だった。
思わず体を小さくした。
室内の同僚は何事かと見つめたが、
とばっちりを食らってはたまらんと、
すぐに自分の作業に戻った。
「どうなの?」
明子が小さな声でもう一度聞いた。
「がんばります、
でも、そういうのって
ホントはしちゃいけないんですよね?」
「甘いことを言ってちゃダメ!!
会社だってドンドンやりなさいとは
絶対に言わないわ。
あなたも子供じゃないんだから
本音と建前というものを感じ取りなさい!」
契約のためなら股を開けと言うのだ。