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短編集 一区間のラブストーリー
第9章 第九話

あの日以来、令子はピルを服用している。

平成から令和になったところでなにも変わりはしないのだろうか…

これからも私はこうやってこの男に甘い汁を吸わせ続けるのだろうか…



デジタル時計が0:00を示した。

令子の心の中で何かが壊れた。


「よし令和の一発目をしようじゃないか」

桜井が令子の顔の上に跨った。

いつものようにフェラチオを求めているのだ。


『さようなら平成…さようならゲス野郎…』

令子は口に含んだペニスにおもいっきり歯を立てた。

噛み切ってやろうかと思ったが流石にそこまではできなかった。

だが、傷はかなり深かったのかペニスからはものすごい流血があった。


獣の吠えるような声を発して桜井はのたうち回った。

『よろしく令和…新たな元号とともに私は生まれ変わるわ』


令子はスマホを手に取ると110番に電話をかけた。


第九話 完


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