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離島性体験 〜M男君〜
第2章 1986年に5月に起きた悲劇
「気持ち良かった?」

「まだできる?」

「もう一回。」

「アキッって呼んでよ。抱きしめながら来てよッ卓郎」

(私の声と卓郎の声にわがままが止まらなくて終われない。次って日が来ないのがわかってる。だから私たちは止まれなくて終われない。でも現実は違うよ。彼はずっと一緒にいたい。行きたくない。私に甘える)

「ねぇ卓郎。迎えに来てよ。私はこの街で待ってるよ。卓郎が迎えにきて。」

泣きながら明代の胸で甘えてる卓郎はあの日と同じだった。

(もしあなたの遺伝子が私の中で生き続けたら私はあなたを待ってるよ。ダメなら私の人生を受け入れる。あなたも自分の人生を受け入れて。その時は今日が私たちの最後のわがままになるよ。卓郎。愛してる。ずっと愛してるよ)



「明代!!」

その声に二人は飛び跳ねた。

明代の母の一声で二人は現実に帰ってきた。明代は自分の母に叱られた。

「私だって女だよ。歳は違っても好きな人と結ばれたい!」

そう明代は訴えていた。

「卓郎、送るよ。」

そう言って二人は切ない気持ちにまだ終止符を打てない。指が離れるまで二人は指を手離せない。

そして最後の声を聞く時になった。

「卓郎。手紙書いてよ。」

「明代さん。行きたくない」

卓郎の目から涙が流れ、しわくちゃの顔で明代を見ていた。明代は卓郎を引き寄せてまた胸の中で泣かせていた。

「卓郎。アキって呼んでよ」

「アキ。行きたくない。行きたくないよ」

「わかった。手紙、書いて。待ってるよ。迎えにきて。」

「行って。卓郎」

そう言って明代は卓郎の体を駒のように回した。両手で背中を押した。

(知らないよ。この先のこととか知らない。さよならも言えない)

振り返った卓郎の顔をできるだけの笑顔で明代は見つめた。

「卓郎、頑張ってきて」

その声に卓郎は深く頷いた。卓郎はそれから振り返らなかった。

明代の視界が水でいっぱいになって卓郎の姿が見えなくなる。それでも目を開いて明代は泣きながら後ろ姿を見つめていた。

(わがままが終わらないように浸るね。私たちの人生が運命と戦うんだよ。卓郎、今日かけた天秤が傾く方角に私は進むよ。卓郎、頑張ってきて。後でわかるよ。その時はすぐ知らせるから)

二人はそれぞれの現実に戻って行った。
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