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第3章 島の町の暮らし孤独、馴染めない、苦しみ。

「卓郎!!ボーッとしない」

卓郎の目の前に白いテニスボールが転がる。でも卓郎はテニスボールを見つめたまま立っていた。

明代さん・・

頭の中で聞こえる声は5ヶ月間も何度も耳の奥で響いた。

この町で感じる孤独もボーリングができないこともラジオに入る耳障りな悪い音も我慢できた。

今だけ、今だけ我慢したらいい。

それが変わった。

(あなたもそうして。)

明代のその言葉でこの町での暮らしに期限がなくなってしまった。

「やる気あるのか卓郎」

その声は卓郎を殴る先輩・・卓郎を気にかけてくれる先輩・・職員室に呼び出す顧問・・卓郎は思っていた。




もうどうでもいい、、




また、今日も両親の墓の前に立っていた。太陽の光が海を金色に光らせる。長い卓郎の影が悪い気を誘っいた。




この中にはいればいいのかな。





土で汚れた制服、転んでもいないのに傷のついた唇。部活動という上下関係とやらされてることに嫌気が差していた。


止めようか。


どこまで止めようか？


部活動やめるの？


いや学校もやめるの？


いやいやこの町で生活もやめるの？


もう、いっそのこと近く行こうか？


父さん、母さん。


あの時、先生、明代さん、アキ、卓郎の中から消えない。

会いたいよ、、、

(ザー聞こえザーあやザーはザーザーザー・またはしザーザーた。折ザーあザー・・・)

毎日、卓郎は一人、孤独の世界に逃げ込んだ。耳障りの悪いラジオの音で外の声も音も空気も感じられないように脱け殻の中にこもっていた。