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Kiss Again and Again
第2章 大学生活
 この前 来た時とは違って 今日は 結構人が集まっていた。 青木さんもいた。 嬉しくて 側に行くと
 「愛美ちゃん 高梨に気に入られたみたいだね」

 一年生は わたしの他に 男の子がひとりと 女の子がふたりいた。 知らない顔ばかりだったけど みんな普通ぽくて きっと仲良くなれそうだと思えた。

 そのとき 立花海 という人が入ってきた。

 あんまりキレイな顔立ちなので びっくりしてしまった。 今まで出会った男の人の中で 一番キレイかもしれない。 少し彫りが深くて 眉と目の間隔が 理想的だ。 鼻は ほどよく高く 尖っていないところが美しい。 口元は やや大きめだが 唇がすっきりとしているので 却って整って見える。

 いつの間に隣に来たのか 高梨さんが
 「愛美ちゃん よだれ 出てんで」
 と笑いながら 言った。
 「あはっ。 だって まるで俳優さんみたいにキレイなんで びっくりしちゃって」
 「ああ。ハンフリー・ボガードより 男前や」

 『カサブランカ』の企画は 多くの賛成票を集め 新入生歓迎会として 成立した。
 現地集合で 映画を観終わったら 居酒屋で歓迎会、らしい。
 こういうことは初めてなので 一年生同士で 待ち合わせて 一緒に行こう、とか話し合った。

 自分の人生が ちゃんと動き出しているのを感じることができる。

 段々 おかあさんに電話して 泣き言を言うこともなくなっていった。


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