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Kiss Again and Again
第11章  兄 妹

 喧騒の中で 同じ様な顔をした人達と 自己紹介をし合った。 
 意味もなく 乾杯が繰り返される。 ここから何かが始まるとしたら どんな終わりが待っているのだろうと思った。

 「あゆ。 いい加減 この世に戻ってきて」
 隣に座ったほのかちゃんに 肘で突かれる。
 「あ・・・ ぼんやり・・・してた?」
 「明らかに 前の二人は あゆ狙いなんだから せめて笑ってよね」
 言われた通りに 笑った。
 「あっ 仲村さん 休みの日は どんなことしているんですか?」
 「え・・・ べつに・・・」
 そんなこと なんで知りたいの?

 「あゆは 映画が好きなんですよ」
 なんで ほのかちゃん フォローしてるの? もしかして こんな時間が わたしの傷口を癒してくれる、とか 思ってる?



 夜になると 今にも インターフォンが鳴るのではないかと 海からのラインがくるのではないかと 鍵を開けて 海が部屋に入ってくるのではないかと・・・ 期待したり 嘆いたり 待ったりして 自分を呪う。 惨めで 情けなくて 眠れない・・・

 だから こんな時間のほうが うんとマシなのに。

 笑わなくっちゃ・・・

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