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Kiss Again and Again
第11章  兄 妹

「ありがとうございました。 とても喜んでいただけました。 本当は 予約できなかったのでしょう? ご無理を言って」
 「喜んでもらえて よかった。 わざわざお礼の電話までもらって」
 「フィナンシェまでいただいたのに。 お電話だけで申し訳ないみたい」
 「じゃあ お礼してくれる?」
 「お礼ですか?」
 「デートしよう」
 「お礼は デートですか?」
 「本当は 予約できなかったんだよ」
 「そのお礼が デートですか?」
 「もっと いいものがもらえるの?」
 「・・・・・」
 「キスとか? もっといいもの?」

 お店でみた あの凛々しい樹さんとは 同一人物と思えないような軽い口調に笑ってしまう。

 「デートでお願いします」
 「あゆちゃんに デートに誘われちゃった」

 違うっ。

 「どこへ行こうか?」
 「特にリクエストはないです」
 6歳も年上の人が楽しめそうなことは 思いつかない。
 「水族館?」
 「いえ。。。 わたし 泳いでいるお魚は苦手で」
 「へぇ・・・ 女の子は 水族館が好きなのかと思ってた」
 純子ちゃんは 水族館が好きなのかなぁ。
 きっと 樹さんも こんな年下の子とデートなんて 楽しめそうなことを思いつかないよね。
 「いつにする?」
 「日曜日なら」
 「日曜日・・・かぁ・・・」
 知ってる。 日曜日は お店が空けられないのよね。 これでデートは立ち消え?

 「じゃあ 今度の日曜日に」

 えっ? お店は? 日曜日がクリアできるの?

 「それまでに どこへ行くか決めようね」

 なんか 楽しそうに 終話。
 そして わたしも少し うきうきしてる。

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