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Kiss Again and Again
第15章 クリスマス後


 「だからぁ さっさと言えばいいのよ」
 純子ちゃんが わたしを見つけるなり言った。
 「何を?」
 「やりたきゃ やりたいって言えば こっちだって気ぃくらい遣うんだから」
 「もしかして 樹さん なにか要求した?」
 「そのまま ホテルに行けばいいじゃん、って言ったら そんな”やりたい丸出し”は嫌だって」

 ええええっ・・・
 この前のこと?
 純子ちゃんと樹さんって そんな話までするんだ。

 わたしが引いているのを察して
 「たつにぃが しょんぼり ”あゆちゃんと したいよぉ”って言うから 」

 樹さん・・・ それ・・・ ぶっぶっーーーです。

 「まったく 中坊みたいに。 もっとうまくやれないのかしら。 いい年をして。 ”あいたいよぉ”のお次は ”やりたいよぉ”かよ、って」
 もっと うまく?
 時間が早いせいで 教室にはあまり人がいないのを確認して
 「樹さん わたしの部屋に来るのは 嫌みたいだから」
 「なによ、それっ?」
 わたしが返事をしないでいると
 「はぁ・・・ なに贅沢なことばかりおっしゃっているのでしょうねぇ。 うちの発情期の猿は」

 発情期? 猿なの?

 「まぁ そういう繊細気なこと言うのだったら 合わせるから。 あゆ うちに泊まりにくるといいよ」
 「えっ・・・ じゅん・・・ いいよ 大丈夫だよ」
 「あゆはよくても あの猿にはきついみたいよ」
 確かに。 車ですることまで考えていたみたいだし・・・
 樹さん 発情期だったんだ。

 「久しぶりに恋愛して 頭 腐ってんじゃないの」

 久しぶり・・・ 恋愛・・・?

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