この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Kiss Again and Again
第17章 別れのとき


 「あゆ・・・ 家は 変わっていないの?」
 その声で 目を醒ました。

 「あっ・・・ ごめんなさい・・・ 眠ってしまって・・・」

 「あゆは 車に乗ると寝てしまうよね。 こどもみたい」
 わたしの過去を知っている男が 言う。

 「同じマンションです」
 わたしの過去を知っている男に 答える。


 マンションの前で車が停まると 海の顔を見ずに 「ありがとうございました」
 車を降り ドアを閉め 一度も海を見ることなく マンションに入った。



 部屋で ひとりになって 初めてスマホを一日みていないことを思い出した。

 樹さんから ラインが届いていた。 ゲートを抜けた後 送ってくれたのだろうか。
 急いで みた。


 「最後のラインだよ。
 愛してる。
 さよならして ごめんね」

 もう 返信できない。
 「わたしも愛してる」 だけなのに。 
 もう送ることができない。



 火消しに恋した娘は 男に会いたくて 江戸の町を焼いた。

 わたしは 何を燃やせば あなたに逢えるの?



 何日か後 集合ポストに セロファンに包まれた3本のカーネーションが差し込んであった。 
 「元気になりましたか」と 手紙が添えてあった。


/464ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ