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Kiss Again and Again
第18章 再 会


 海は 身体を起こして ベッドに腰掛けるようにすると
 「何か食べれそう? プリンがあるよ。 少しでも食べなくっちゃ」

 いったい何が起きているの?
 頭を整理しよう。

 今日は 月曜日で 朝 会社に欠勤の連絡をした。 それから? 眠った。 それから? 目が醒めると 海が ベッドの上で眠っていた。


 「明日は ちゃんと病院に行こう。 ひとりでは無理だから 僕が送って行くから」
 「いえ・・・ 大丈夫。 ひとりでいけます」
 「無理だよ。 足もひどく腫れているし 熱が高すぎる。 プリン 食べれそう?」

 食べるのは無理だけど ひどく咽喉が渇いている。
 起き上がろうとすると ぐらり、と 目が回った。 なんだか普通じゃあない。 でも ちゃんとしなくては。 このスリップ姿も どうにかしなくては。

 どうにか起き上がり どうにか膝までのパジャマを着た。

 海は わたしを見ている。

 壁づたいにバスルームまで行き トイレを使い 顔を洗い 歯磨きもした。 たったこれだけのことが 大仕事だった。 息が切れる。 熱があるような感覚はないけど ひたすらだるく 胸が苦しい。

 部屋に戻ると 海が栄養ドリンクを手渡した。
 「これを飲んだ後 もっと水分を摂らなくっちゃ」

 言いなりになるのは嫌だったけど このままでは もっと大変なことになりそうだ。 言われた通りにしてベッドに戻った。
 キッチンの明りの中で ひとりたたずむ海は ひどくたよりなさげに見える。
 ベッドに入り 壁際までやっとのことで身体をずらすと
 「どーぞ」

 海は 明りを消したあと しばらく動かなかった。 目が 闇に慣れるのを待っているのだろう。
 さっきの重労働のせいで すぐにうとうとし始めた。
 海が 服を脱いでいる気配がするけど もうどうでもよかった。 

 ベッドに入ってきた海は しばらくためらった後 わたしの背中にくっついた。
 「病人に 何かするほど ワルじゃあないから」
 ゆるやかに 抱きしめた。
 「熱 下がるといいね」


 眠りに落ちてゆきながら ひとりぼっちではなく 誰かがそばにいて 抱きしめてもらえるというのは なんて気持ちがいいのだろう、と思った。

 
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