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Kiss Again and Again
第18章 再 会

 メモに残してあったように 海は 翌日 8時半に車で迎えに来てくれた。 そして 点滴が終わるのを待ち 送り届けてくれた。 お熱は 37度台まで下がっていたけど 夕方には 8度台まで上がり 何も食べることができなかった。

 その翌日も 同じ時間に迎えに来てくれた。 そのまま待ってくれようとするのを
 「今日は もう帰ってください。 本当に大丈夫です。 これはお願いです」
 「待たせてください。 これもお願いです」
 「いえ。 充分良くしていただいて 感謝しています。 でも これ以上は 心苦しくて 無理です。 だから 今日は帰ってください」
 「あゆ・・・」
 「ひとりで大丈夫なので お願いです。 もう帰ってください。 明日も来ないでください。 ちゃんと ひとりでできるので」
 「そう・・・ わかった。 何かあったら 連絡して。 すぐに駆けつけるから」

 自動ドアへと歩いてゆく海は 寂しそうにみえた。 でも これ以上お世話してもらうのは 無理だった。 受け入れることができない。 そして 海の仕事のことも心配だ。 

 連絡しようにも 海の連絡先は 消してしまっていた。 連絡することはない。

 その日から 夕方になっても お熱は上がらなくなった。
 足の腫れは ほとんど引き 靴も履けるようになっていた。

 月曜日から 普通に出社できた。
 何人かの人から 様子を訊ねられ 労わりの言葉をかけられた。

 再び 何かに所属し 歯車のひとつになる平穏な生活が動き始めた。


 発熱のない夜は 鈴が鳴るように 「あゆちゃん」という声が 身体の周りを飛び交うような時間になった。

 ひたすら 鈴の音が 静まるのを待って 浅い眠りについた。


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