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Kiss Again and Again
第19章 恋愛事情

 シートをやや倒して 助手席の海は くつろいでいるようにみえる。
 「そんなに安心していて 大丈夫なのですか?」
 「うん。 安全運転だから のんびりさせてもらってる。 助手席もいいものだねぇ。 代わりたくなったら言って」

 なにが海を安心させたのだろう・・・ お腹が一杯になり ほどよく会話を楽しみ 目を閉じている。 信号待ちで 腕に触れて
 「寝ないでください。 道がわかりません」
 「・・・あ・・・ 寝ていた? ごめん。 なんか気持ちよくなっちゃって」
 「わたしの運転で 寝るなんて 自衛本能の欠落」
 「あゆ 上手だよ。 安全運転だから 心配なんてしていない」
 「いえ。 それは間違っています。 ちゃんと起きててください」


 大きな通りに入る前に 運転を代わった。
 「今度は 高速にトライしてみる?」
 「・・・」
 「もう 会いたくない?」
 「・・・」
 「電話も ラインも 拒否されたままみたいだけど また登録するのは だめ?」
 「・・・海・・・」
 「登録してくれないと また 夜中に訪問してしまうかも」
 「・・・でも・・・」
 「みっともないよね こんなの」
 「そうじゃあなくて。 どうしてわたしなんかに かまうの?」

 「すきだから」


 信じたわけではないけれど 心が疼いた。
 誰かに愛されたい 愛してもらいたい、と 何かが囁く。 聞こえないフリをしても いつまでも囁き続ける。


 着拒をはずし 電話を鳴らした。
 「わたしからの電話です。 出ないでください」
 運転席と助手席の間にあるホルダーに立ててある海のスマホに ”あゆ”とわたしの画像が現れた。

 「海は 消さなかったの?」
 「みっともない?」


 2年以上も前に訪れたカフェの店員さんが わたしたちを憶えていた。 なんだか 過去の亡霊が現れたような。 戸惑う。

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