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Kiss Again and Again
第20章 初 冬

「あゆぅ・・・ あゆちゃん・・・ すき・・・」

 ”あゆちゃん”に びくり、とする。 隙ができたのか 海にキスされた。
 「何もしない、って」
 「今日は 言ってない。 何もできない、とは言ったけど」
 「毎回 同じでしょう?」
 「その都度 男は違う」

 海は 本気のキスをしてきた。 舌を入れようとする。
 「やめろっ このよっぱらい」
 「野生的なあゆもかわいいなぁ」
 「いい加減に して。 寝させて」
 「うーーーん 寝させない。 着拒にした罰」

 いつか こんなことになるだろうとは予測はしていた。 いつか海という男に丸め込まれるだろうと どこかで感じていた。
 でも それが今なのは 困る・・・
 心の空洞が大きすぎる。 そこに入り込まれたら 困る。

 「その手をはなさないと 着拒じゃあなくて 消去して もう二度と会わない」
 海は 抱きしめている手を緩めようとせず
 「だって あゆ・・・ いなくなってしまう。 手をはなすと いなくなる」
 両手で 肩に埋められていた海の顔を 思いっきり押し離した。
 「お酒臭いから 酔っ払いとは一緒に寝ない。 一人で寝て 反省してください」

 どうにか腕の中から逃げ出し ベッドに這い上がった。
 「明日の朝 反省文を書かせるから」

 とにかく疲れている。 海の戯言に これ以上付き合っていられない。
 「ほんとうに おやすみなさい」

 こんなにだらしのない海じゃあなければ 追い出せるのに・・・
 自分を奮い立たせようと 馬鹿なことをやってみたりする海でなければ 強く突っぱねることができるのに。
 海に優しく接する余力があるのなら それを自分のためにつかいたい。 自分を抱きしめ慰めるためにつかいたい。

 泣いたせいか お酒のせいか 眠りはほどなくやってきた。
 夢うつつに 海が起き上がったような。 「帰るの?」 そんなことを聞いたような。 戻ってきた海に 「トイレだったの?」 夢の中で 語りかけたような。

 海は 隣に入ってきた。 ペパーミントの匂いが 背中越しにする。

 「歯磨きしたの?」
 「あゆが お酒臭いっていうから」
 替えの歯ブラシの置き場所まで 憶えているんだ。

 後ろから うなじにキスをする。
 「ほら・・・ もう臭くない」
 「いや。 まだ 臭いから あっちで寝て」

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