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Kiss Again and Again
第20章 初 冬

 海の唇からは ペパーミントの匂いがする。 清潔感があって 新しいもののような匂い。 キスしながら 右手がゆっくりと背中からお尻を撫でる。 パジャマを潜り 素肌の上をなぞってゆく。

 「何もしない、は なし?」
 「空港の時だって あんなに泣いて。 結婚式の後も さっきだって泣いていたでしょう? 泣かされてばかりなのに やめてしまえ・・・ そんな男」
 「もう やめているから」
 「・・・ あゆの身体 つめたい・・・ 今 あたためるから・・・」
 「海・・・ それは いらない」

 キスしながら 手はパジャマのズボンを脱がそうとする。
 「お尻が こんなに冷たくなって」
 素肌の上から 強くつかむ。
 キスをやめると パジャマの中に頭を入れた。 乳房に熱い舌を感じる。

 「海・・・ やめよう・・・よ こんなこと・・・」
 「ん・・・? どんなこと?」

 くぐもった声が 胸のあたりでする。

 「海・・・ ぜったい・・・後悔するから」
 「ぼくは しない。 あゆは・・・」
 「絶対 後悔する」
 「どーして? 僕のこと また好きになればいいだけだよ」

 そんなこと できるはずがない。

 既に 堅く尖ったものを 唇でこする。 心とは裏腹に きもちがいい・・・

 「こんなことしたって かわらない・・・ なにも かわらない」
 「変えてみせる。 もう一度 ためしてみて」

 咥えていた乳首を 舌で押し付けては弾くことを 繰り返す。 どんどん快感が膨らんでゆく。
 お尻をつかんだまま引き寄せられた。 身体が密着すると 太腿に 堅くなったものが当たった。
 「あっ・・・」
 海は 真っ直ぐに わたしの顔をみた。
 「あゆじゃなきゃ だめなんだ・・・」

 奪い取るようなキスがはじまった。 舌を絡ませ 軽く噛んでは吸った。 息ができない。 犯されているようなキス。

 ーーー あの男が この身体を 好きにしていたかと思うと

 ・・・ああ・・・ 樹さん・・・
 あなたが手放したりするから・・・

 「全部 僕が初めてだった・・・ 僕だけのものだった・・・」

 あなたが捨てたりするから・・・

 「もう一度 僕のところにもどってきて」

 わたしは 行き場がなくなった・・・

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