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Kiss Again and Again
第5章 はじまりのはじまり

 それから一週間ほど後のことだった。

 お昼休憩の後の3限目は 空き時間だったので 英米文学科の親しい子ばかりで 昼食を済ませた後 そのまま食堂で お菓子をつまみながらおしゃべりをしていた。 食堂は もうピークを過ぎていた
 いきなり 背中に何かがぶつかり 肩のあたりが 生温かくなった。

 「あーーー ごめんなさい。 わざとじゃあないんだけど」

 一緒にいた友達が 「わぁっ」 「きゃっ」 とか 口々に声を挙げる。

 白いブラウスが みるみる間に茶色に染まった。
 ラーメンやうどんなんかが混ざりあったおつゆの匂い。
 動けないわたしを 純子ちゃんが大急ぎでバッグからハンカチなんかを出して 拭いてくれた。
 「なんなんですか!」 ほのかちゃんが 怒っている。
 他の友達も 「ひっどーーーいっ」 と怒りながら 持っているタオルハンカチなんかで 拭いてくれた。

 「ごめんねーーー。 ちょっとよろけちゃって」
 「わざと、じゃ ないのよぉ」
 「これで拭いたら」
 目の前に 紙ナプキンが放り出された。

 その人たちの何人かは 白衣を着ていた。

 トイレに行って タオルハンカチを濡らして拭いてみたけど 茶色いシミは薄くなっただけで 匂いまでは消えない。 髪の毛まで汚れている。 きっと 麺類を食べたあとのおつゆを寄せ集めたものだ。 なんだか みじめだった。

 席にもどってみると 憤怒の会議が始まっていた。
 「ごめんねぇ。 ありがとう。 なんだったんだろうね」
 「あゆっ。 絶対! この前の人たちと同じグループだよっ」
 「医学部なんじゃない?」
 「なんなのよっ あの態度!」

 「うーーーん。 よくわかんないけど これじゃあ授業には出れないから。 じゅんちゃーーーん 代返しておいて」
 純子ちゃんは 出席番号が 少し離れているから 代返 大丈夫、かな?
 「いいけど。 家に 帰るの?」
 「これじゃあ 帰らないと。 髪も洗いたいし」
 「あゆ? 大丈夫?」

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