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第10章 花守乙帆 39歳⑧愛され拘束妻

「乙帆のエロいところ、全部舐めてあげる」

　耳元にその言葉を放り込むと、佐伯はまず胸元から首筋、耳の後ろにかけてを執拗に舐めあげた。

　佐伯の舌が味わうたび、ぴくっ、ぴくっと乙帆はのけ反った。

「ひいっ…くっ！くうっ！…くすぐった…はっ！あ！あーっ…」

　次にどこを舐められるか、分かっていないだけに、乙帆の反応は新鮮だ。

　興が乗った佐伯は豊満な乳肉を掴み、指で乳首を摘まみ出しては吸い上げ、きつく閉じられた脇の下や、腰回り、円らなへそまで舌を入り込ませた。

　入浴前のナマの体臭もそそるが、湯上がりからまた、浴衣の中で蒸れた女の肌もまた格別である。温泉の湯の香りとボディソープの甘さと渾然一体になっている乙帆の本来の体臭は、やはり男の官能をダイレクトで刺激する。

「あーっ！舐めないで、こんなところまで…！あっ、足はいや！そこはだめえ…汚いい…恥ずかしいです…！」

　足の指まで、佐伯は含んで舐めた。男にそこまで舐められるなど、乙帆は未体験だ。いちいち大袈裟に声を上げて高ぶっていた。

「恥ずかしいって…おまんこもお尻の穴も丸出しだよ。こんな恥知らずな格好で恥ずかしいことなんかもう何もないだろう」

「ひんっ！…だって、いつもと違う…！身体じゅうがむずむずするんです…」

　言葉責めをしたり、遊んでいる指の腹で内ももの裏を擦ったりしながら、佐伯は乙帆の注意をそらさない。

　その間に佐伯は短いキスを繰り返し、大陰唇を刺激したり、陰毛の間に鼻を埋めてわざと深呼吸したり、視覚を奪われた乙帆の官能をそれ以外の感覚をフルに使って刺激していく。