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ネットのプリンス
第4章 不感症の女
「え、えっと‥‥ご結婚されているんですか?」
やはりこうして女性と電話で話すのは不慣れだった。
自分でも素っ頓狂な質問をしたと顔から火がでる思いだった。
『いえ、未婚です』
「えっと‥‥まだエクスタシーを感じたことがないとか‥‥」
『はい、お恥ずかしいお話しなんですけど‥‥』
「失礼ですが、今、お付き合いされてる方は?」
『います‥‥あの~、お付き合いしてる方がいれば都合が悪いんでしょうか?』
既婚なのか聞いたり
彼氏の存在を聞いたりするものだから
少し警戒しはじめたのか彼女の声が曇った。
「いえ、決してそんなつもりで聞いたのではありません、気分を害されたのであれば謝ります」
洋介はスマホを耳に押し当てたまま頭を下げた。
『あ、こちらこそすいません、あまり詮索されたくないので』
当然だろう。
これは見合いではないのだから‥‥
ビジネスライクに契約を進めなくては‥‥