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ラブホ遊び~求め合う男と女~
第1章 元カレ
彼を受け入れてはいけないと思いながらも
真智子は唇を開いて彼に舌の侵入をせがんだ。
柔らかい軟体動物のように
妖しく蠢く彼の舌が真智子の口の中で暴れる。
真智子も同じように舌を絡ませようとした時、
後ろの車から激しくクラクションを叩かれた。
いつしか信号は青信号に変わっていたのだ。
車を発進させると共に真智子に理性が甦る。
「ごめんなさい…私やっぱり…」
その言葉は彼のセリフにかき消される。
「ヨリを戻そうって訳じゃないんだ。
ただ、うやむやに終わってしまった青春時代に
ケリを付けたいだけなんだ。
頼むよ…一度でいい。
今すぐ真智子が欲しいんだ!」
こんなに情熱的なセリフを吐く人だったのかしら…
12年という歳月が
彼を情熱的な男に変えてしまったのだろうか。
高校を卒業して、
お互いに別々の大学に進学してからも
このように熱い情熱で
真智子を誘ってくれていたならば
きっと自然消滅などという終わり方ではなく
最高のゴールを迎えられたのにと
真智子は若くて未成熟だった浩二を呪った。
君が欲しいという最高の誉め言葉に
真智子の心拍数はいやが上にも上昇した。